前回の記事では配当金と配当利回りの仕組みについてご説明しました。今回は、個別株を選ぶときに欠かせないPERとPBRについて解説します。
「株が割安か割高かを判断したい」「どの銘柄を買えばいいかわからない」という方に向けて、計算方法と実際の活用法をわかりやすくまとめました。
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PERとは?
PERとは**Price Earnings Ratio(株価収益率)**の略で、株価が1株あたりの利益の何倍になっているかを示す指標です。
計算式
PER(倍)= 株価 ÷ 1株あたり利益(EPS)
具体例
- 株価:2,000円
- 1株あたり利益(EPS):200円
PER= 2,000円 ÷ 200円 = 10倍
PERの見方
PERは「現在の利益水準で何年分の株価か」を表しています。
| PER | 評価の目安 |
|---|---|
| 10倍以下 | 割安の可能性あり |
| 15倍前後 | 日本株の平均的な水準 |
| 20倍以上 | やや割高 |
| 30倍以上 | 成長期待が高い、または割高 |
PERが低いほど「利益に対して株価が安い=割安」と判断できます。ただし、業種によって平均的なPERは異なるため、同じ業種内で比較することが大切です。
PBRとは?
PBRとは**Price Book-value Ratio(株価純資産倍率)**の略で、株価が1株あたりの純資産の何倍になっているかを示す指標です。
純資産とは、会社が持っている資産から負債を引いた「会社の正味の価値」のことです。
計算式
PBR(倍)= 株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)
具体例
- 株価:1,500円
- 1株あたり純資産(BPS):2,000円
PBR= 1,500円 ÷ 2,000円 = 0.75倍
PBRの見方
PBRは「会社を今すぐ解散したときの価値と株価を比べた指標」と考えるとわかりやすいです。
| PBR | 評価の目安 |
|---|---|
| 1倍未満 | 理論上は割安(解散価値以下) |
| 1倍 | 株価=純資産(適正水準の目安) |
| 2〜3倍 | やや割高だが成長期待あり |
| 5倍以上 | 高い成長期待、または割高 |
PBRが1倍を下回る場合、理論上は「会社を解散したほうが株主にとって得」という状態です。日本株にはPBR1倍割れの銘柄が多く、割安株を探す際の重要な指標となっています。
筆者メモ 私が個別銘柄を選ぶ際は、PERとPBRを組み合わせて割安かどうかを確認しています。特にPBR1倍割れで高配当の銘柄は、配当をもらいながら株価の回復も期待できるため、長期保有の候補として注目しています。
PERとPBRの違いをおさらい
| 指標 | 何と比べるか | 重視するポイント |
|---|---|---|
| PER | 株価 vs 利益 | 収益力に対する割安感 |
| PBR | 株価 vs 純資産 | 資産価値に対する割安感 |
2つの指標はそれぞれ異なる角度から株の割安・割高を判断します。どちらか一方だけでなく、両方を合わせて確認することでより精度の高い判断ができます。
PER・PBRを使うときの注意点
業種によって適正水準が異なる
銀行・保険などの金融株はPBRが低くなりやすく、IT・成長企業はPERが高くなりやすい傾向があります。異なる業種どうしで単純比較するのは避けましょう。
低PER・低PBRが必ずしも良いわけではない
業績が悪化している企業や将来性が低い企業も低PERになることがあります。「なぜ割安なのか」を確認することが重要です。
過去の数値と比較する
現在のPER・PBRだけでなく、その銘柄の過去の推移と比較することで、今が本当に割安かどうかをより正確に判断できます。
PER・PBRはどこで確認できる?
PERとPBRは証券会社のアプリや株式情報サイトで簡単に確認できます。
- SBI証券:銘柄ページに表示
- 楽天証券:銘柄ページに表示
- Yahoo!ファイナンス:銘柄検索後の詳細ページで確認可能
- 会社四季報オンライン:銘柄ごとの詳細データを掲載
毎日の銘柄チェックの習慣をつけると、自然とPER・PBRの感覚が身についてきます。
まとめ
- PERは「株価 ÷ 1株利益」で計算、低いほど割安の目安
- PBRは「株価 ÷ 1株純資産」で計算、1倍割れは割安のサイン
- 2つの指標を組み合わせて使うことでより正確に判断できる
- 業種ごとの特性を考慮して比較することが大切
- 割安に見えても「なぜ割安か」を確認することが重要
PERとPBRを理解すると、個別株選びの精度がぐっと上がります。次回は「ROE・ROAとは?企業の収益力を測る指標」についてわかりやすく解説します。
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