前回の記事ではセクター分類と分散投資の考え方についてご説明しました。今回は、株式投資をするうえで避けて通れない株価チャートの基本的な読み方を解説します。
「チャートって難しそう…」と感じる方も多いと思いますが、基本を押さえれば株価の動きをぐっと理解しやすくなります。ぜひ最後まで読んでみてください。
株価チャートとは?
株価チャートとは、株価の値動きを時系列でグラフにしたものです。過去の株価の動きを視覚的に把握することで、現在の株価水準や今後の傾向を読み取るヒントになります。
チャートは主に以下の3つの要素で構成されています。
- ローソク足 ― 株価の動きを1本の棒で表示
- 移動平均線 ― 株価の平均的なトレンドを示す線
- 出来高 ― その日の株式の売買量
① ローソク足とは?
ローソク足とは、一定期間の株価の動きを1本の棒(ローソク)で表したものです。江戸時代の日本で米相場を記録するために考案されたといわれており、現在も世界中の投資家に使われています。
ローソク足の構造
│ ← 上ヒゲ(高値まで伸びた部分)
┌──┤
│ │ ← 実体(始値と終値の差)
└──┤
│ ← 下ヒゲ(安値まで伸びた部分)
| 部分 | 意味 |
|---|---|
| 上ヒゲ | その期間の最高値(高値) |
| 下ヒゲ | その期間の最安値(安値) |
| 実体の上端 | 始値と終値のうち高い方 |
| 実体の下端 | 始値と終値のうち低い方 |
陽線と陰線
陽線(白・赤):終値が始値より高い(株価が上昇した日) 陰線(黒・青):終値が始値より低い(株価が下落した日)
陽線が続けば上昇トレンド、陰線が続けば下落トレンドの可能性があります。
② 移動平均線とは?
移動平均線とは、一定期間の株価の平均値をつなげた線のことです。株価の短期的な上下の波を平滑化し、全体的なトレンドを把握しやすくします。
よく使われる移動平均線
| 移動平均線 | 期間 | 用途 |
|---|---|---|
| 短期線 | 25日 | 短期的なトレンドを把握 |
| 中期線 | 75日 | 中期的なトレンドを把握 |
| 長期線 | 200日 | 長期的なトレンドを把握 |
ゴールデンクロスとデッドクロス
ゴールデンクロス:短期線が長期線を下から上に突き抜ける状態。上昇トレンドへの転換のサインとされています。
デッドクロス:短期線が長期線を上から下に突き抜ける状態。下落トレンドへの転換のサインとされています。
筆者メモ 私は配当目的の長期保有スタイルのため、チャートで短期的な売買タイミングを狙うことはほとんどありません。ただし200日移動平均線は長期トレンドの目安として参考にしています。株価が200日移動平均線を大きく下回っているときは、割安な買い増しチャンスと捉えることがあります。
③ 出来高とは?
出来高とは、その日(その期間)に売買が成立した株式の数量のことです。チャートでは棒グラフとして株価チャートの下部に表示されます。
出来高の見方
出来高が多い=売買が活発 → 株価の動きに信頼性が高い 出来高が少ない=売買が少ない → 株価が動いても信頼性が低いことがある
たとえば大きな陽線(株価の急上昇)が出来高の急増とセットで現れた場合、多くの投資家が積極的に買いに動いたサインと解釈できます。
チャートの時間軸
チャートは見る時間軸によって異なる情報が得られます。
| 時間軸 | 特徴 | 向いている投資スタイル |
|---|---|---|
| 日足 | 1日ごとの値動き | 中長期投資の基本 |
| 週足 | 1週間ごとの値動き | 中長期トレンドの把握 |
| 月足 | 1ヶ月ごとの値動き | 長期投資の大きな流れを把握 |
長期保有を前提とした配当投資では、週足・月足で大きなトレンドを確認するのがおすすめです。
チャートを活用した買い場の考え方
配当投資においてチャートを使う主な目的は、より有利な価格で買い増しするタイミングを探すことです。
参考にしたい買い場のサイン
- 株価が200日移動平均線を下回っている
- **大きな陰線(急落)**が出たあとに底値圏にある
- 過去の**サポートライン(支持線)**付近まで下落している
ただしチャートはあくまで参考情報のひとつです。業績・財務・配当の安定性を確認したうえで、チャートを補助的に活用するのが長期投資家としての正しい使い方です。
株価チャートはどこで確認できる?
- SBI証券:銘柄ページで日足・週足・月足チャートを確認可能
- 楽天証券:見やすいチャート画面と多彩な分析ツールが充実
- Yahoo!ファイナンス:無料で日足・週足・月足チャートを確認可能
- 株探(かぶたん):移動平均線・出来高を含む詳細チャートを無料で確認可能
- TradingView:高機能な無料チャートツール。多彩なテクニカル指標を使える
まとめ
- ローソク足は1本の棒で始値・終値・高値・安値を表す
- 陽線は株価上昇、陰線は株価下落を示す
- 移動平均線で株価の大きなトレンドを把握できる
- 出来高が多いほど、株価の動きの信頼性が高い
- 配当投資では週足・月足で大きな流れを確認するのがおすすめ
- チャートは補助的な情報として活用し、業績・財務の確認が最優先
チャートの基本を理解すると、株価の動きに対する視野が広がります。次回は「高配当株の選び方・実践編|複数の指標を組み合わせたスクリーニング方法」についてわかりやすく解説します。
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