前回の記事ではROE・ROAについて解説しました。今回は、企業の財務的な安全性を判断するうえで欠かせない自己資本比率とキャッシュフローについて解説します。
「この会社って倒産しないの?」「財務が健全かどうかってどう見ればいいの?」という疑問をお持ちの方に向けて、わかりやすくまとめました。
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自己資本比率とは?
自己資本比率とは、会社の総資産のうち返済不要な自己資金(自己資本)がどれくらいの割合を占めているかを示す指標です。
計算式
自己資本比率(%)= 自己資本 ÷ 総資産 × 100
具体例
- 自己資本:600億円
- 総資産:1,000億円
自己資本比率= 600億円 ÷ 1,000億円 × 100 = 60%
自己資本比率の見方
| 自己資本比率 | 評価の目安 |
|---|---|
| 10%未満 | 財務リスクが高い |
| 10〜30% | やや低め、業種によっては普通 |
| 40〜60% | 安定している |
| 70%以上 | 非常に健全・安定 |
自己資本比率が高いほど、借金に頼らずに経営できている健全な企業といえます。一般的に40%以上あれば安定した財務基盤の目安とされています。
ただし、銀行・保険などの金融業は預金や保険料を負債として計上するため、構造上自己資本比率が低くなりやすい点に注意が必要です。
筆者メモ 私が高配当銘柄を選ぶ際は、自己資本比率も必ず確認しています。自己資本比率が低い企業は業績が悪化したときに配当を維持できなくなるリスクがあるからです。配当金を安定して受け取り続けるためには、財務の健全性は非常に重要なチェックポイントです。
キャッシュフローとは?
キャッシュフローとは、企業に実際に入ってくるお金(現金)と出ていくお金の流れのことです。
「利益が出ているのに倒産する」という話を聞いたことはないでしょうか。これは利益があっても手元の現金が不足するためです。キャッシュフローを見ることで、企業の実際のお金の流れを把握できます。
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キャッシュフローの3種類
キャッシュフローは3つに分類されます。
① 営業キャッシュフロー
本業の営業活動で生み出した現金の流れです。プラスであることが基本で、本業でしっかり稼げているかどうかを示します。
② 投資キャッシュフロー
設備投資や事業買収などに使った現金の流れです。成長投資をしている企業ではマイナスになることが多く、必ずしも悪いわけではありません。
③ 財務キャッシュフロー
借入や返済、配当金の支払いなどによる現金の流れです。借入が多ければプラス、返済や配当支払いが多ければマイナスになります。
フリーキャッシュフローとは?
フリーキャッシュフロー(FCF)とは、企業が自由に使えるお金のことです。
計算式
フリーキャッシュフロー= 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー
フリーキャッシュフローがプラスであれば、借金の返済・配当金の支払い・新たな投資などに自由に使える資金が生み出せている証拠です。高配当を安定して維持できる企業かどうかを判断する重要な指標です。
自己資本比率・キャッシュフローはどこで確認できる?
- SBI証券:銘柄ページの「業績・財務」タブで確認可能
- 楽天証券:銘柄ページの財務情報で確認可能
- Yahoo!ファイナンス:銘柄検索後の「財務情報」で確認可能
- 会社四季報オンライン:銘柄ごとの詳細データを掲載
- 株探(かぶたん):財務指標を一覧で確認しやすい
- EDINET:企業が提出した有価証券報告書を無料で閲覧可能
まとめ
- 自己資本比率は「返済不要な自己資金の割合」を示す指標、目安は40%以上
- 自己資本比率が高いほど財務リスクが低く、配当を維持しやすい
- キャッシュフローは企業の実際のお金の流れを示す
- 営業キャッシュフローのプラスが健全な企業の基本条件
- フリーキャッシュフローがプラスの企業は配当を安定して出し続けやすい
財務の安全性を確認することで、長期保有に適した安定した企業を見極めることができます。次回は「EPSと1株純資産(BPS)とは?PER・PBRとのつながりも解説」についてわかりやすく説明します。
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