累進配当・配当性向・DOE——高配当株の配当方針を3類型で整理【毎日1株投資262日目】2026.8.18

配当100万円への道 投資262日目

ツムラ(4540)を1株購入
減益予想なのに増配できる理由

2026年8月18日|医療用漢方の国内トップ企業、YOC4.29%

こんにちは。毎日1株ずつ高配当株を積み上げている「配当100万円への道」です。

投資262日目となる8月18日は、ツムラ(4540)を1株購入しました。これで保有株数は3株になりました。

ツムラといえば、テレビCMでもおなじみの漢方薬の会社。医療用漢方製剤では国内トップの存在です。この会社、今期の業績予想を見ると経常利益は11.3%減、純利益も6.8%減と、決して良い数字ではありません。それなのに、年間配当は147円から158円へと11円の増配を予定しています。

「減益なのに増配?」——一見すると矛盾しているようですが、これには明確な理由があります。今日は「DOE」という配当方針を軸に、日本企業の配当方針を3つのタイプに整理してみます。この分類を知ると、高配当株の見方が一段深くなりますよ。


📋 この記事の目次

  1. 今回の購入内容
  2. ツムラってどんな会社?
  3. 配当金・YOC分析
  4. 【初心者向け】配当方針の3類型——減益でも増配できる仕組み
  5. 購入した理由と正直な感想
  6. 押さえておきたいリスク
  7. 配当100万円への進捗
  8. まとめ

📦 今回の購入内容

投資262日目(2026年8月18日)の購入記録
購入銘柄ツムラ(4540)東証プライム・医薬品
購入株数1株
購入単価3,745円
保有株数3株
平均取得単価3,686円

ポートフォリオ全体の状況はこちらです。

ポートフォリオ全体(2026年8月18日時点)
評価額4,528,754円
評価損益+895,859円
年間配当金(税引前・予想)160,615円(達成率16.1%)

相場は小幅な調整で、評価額・含み益ともにほぼ横ばい。年間配当は+158円で160,615円になりました。

ちなみに今日は、昨日決め直したルール(1銘柄の年間配当は全体の10%以内)を意識した1日でもありました。ツムラ3株の年間配当474円は全体のわずか0.3%。無理なく守れています。シンプルなルールは、意識しなくても自然に守れる——早速その効果を実感しています。

🌿 ツムラってどんな会社?

ツムラは1893年(明治26年)創業、医療用漢方製剤で圧倒的な国内シェアを持つ製薬会社です。「ツムラの漢方」というフレーズを、テレビCMで耳にした方も多いのではないでしょうか。

事業の柱は大きく2つ。国内事業では医療用漢方製剤129処方を医療機関向けに販売し、一般向けのヘルスケア製品も手がけています。そして中国事業では、原料生薬や飲片(刻み生薬)の販売を展開しています。

医療用漢方製剤という分野は、非常に参入障壁が高いビジネスです。原料となる生薬の安定調達には長年の産地開拓が必要で、品質管理のノウハウも一朝一夕には築けません。ツムラは中国とラオスに自社の生薬生産・調達網を持ち、「原料から製品まで」を管理する体制を長い時間をかけて作り上げてきました。

直近の業績を見ると、2026年3月期は売上高1,926億円(前期比6.4%増)と増収。国内事業は微増、中国事業が大幅増収となりましたが、原料生薬の在庫積み増しや経費増加が響き、営業利益は352億円(同12.2%減)と減益でした。今期(2027年3月期)は売上高2,136億円(同10.9%増)、営業利益375億円(同6.5%増)と増収増益に転じる見通しですが、経常利益は355億円(同11.3%減)、純利益は262億円(同6.8%減)と、下の利益は減少を見込んでいます。

💰 配当金・YOC分析

そんな中でも、ツムラの2027年3月期の年間配当予想は158円(中間79円+期末79円)。前期の147円から11円の増配です。会社はDOE(株主資本配当率)3.6%水準を維持する方針を明示しています。

ツムラ 配当データ(2027年3月期予想・保有3株)
年間配当(予想)158円(中間79円+期末79円)
前期実績147円 → +11円の増配
還元方針DOE 3.6%水準を維持
配当性向約32%(余力は十分)
配当利回り(購入単価3,745円基準)約4.22%
YOC(取得単価3,686円基準)約4.29%
3株の年間配当(税引前)474円
権利確定月3月末・9月末

購入時利回り4.22%、YOC4.29%と、どちらも4%台の高水準。配当性向も約32%と余力を残しています。まだ3株ですが、ディフェンシブな医薬品セクターで4%超の利回りという組み合わせは、なかなか貴重です。

🔰 【初心者向け】配当方針の3類型——減益でも増配できる仕組み

なぜツムラは、経常利益・純利益が減る予想なのに増配できるのか。答えは「何を基準に配当を決めているか」にあります。日本企業の配当方針は、大きく3つのタイプに分けられます。

タイプ基準になるものこの連載での例
①累進配当「減配しない」という約束三井住友FG、INPEX(下限90円)、積水ハウス(下限145円)
②配当性向連動純利益の◯%を配当にJT(75%)、ジャックス(35%)、トヨタ(約32%)
③DOE連動株主資本の◯%を配当にツムラ(3.6%)、AGC(3.0%)、UBE(3.5%以上)

💡 DOEとは「会社の蓄え」を基準にする方式

DOE(株主資本配当率)=配当総額 ÷ 株主資本。株主資本とは、会社がこれまでに積み上げてきた「株主のもの」である蓄えのこと。単年の利益と違って、株主資本は急激には変動しません

利益は景気や一時的な要因で 年によって大きく上下しますが、株主資本は毎年少しずつ積み上がっていくもの。だからDOEを基準にすると、配当は安定し、しかも会社が黒字を続ける限り自然と増えていくのです。ツムラが減益予想でも増配できるのは、この仕組みによるものです。

💡 3タイプの「強い場面・弱い場面」

①累進配当:業績が悪化しても減らない。ただし大きく増える保証もない
②配当性向連動:利益が伸びれば配当も大きく増える。逆に利益が減れば配当も減る(JTは2021年に減配)
③DOE連動:利益のブレに強く、じわじわ増えやすい。ただし大赤字で株主資本が傷めば減ることも

どれが優れているという話ではありません。大事なのは、自分が持っている銘柄がどのタイプかを知っておくことです。②のタイプなら決算の利益を、③のタイプなら株主資本の推移を見る。タイプが分かれば、決算のどこを見ればいいかが分かります。私はこの3分類を意識するようになってから、決算短信を読む時間が半分になりました。

🎯 購入した理由と正直な感想

① DOE方針+配当性向32%という二重の余裕

DOE3.6%という安定基準に加えて、配当性向は約32%。利益の3分の1しか配当に回していないので、仮に利益が減っても配当を維持する余力は十分にあります。「配当の下値が読める銘柄」は、私の積み立てにとって計算しやすい存在です。

② 参入障壁の高いニッチトップ

医療用漢方製剤という分野は、生薬の調達網と品質管理という時間をかけないと作れない資産が競争力の源泉です。新薬のように特許切れで急に売上が消えることもありません。武田薬品(投資248日目)とはまた違う形で、医薬品セクターの「守り」を担ってくれると考えています。

③ 正直な感想:高齢化社会と漢方という組み合わせ

57歳ともなると、体のあちこちに小さな不調が出てきます。私自身、寝つきが悪い時期に漢方のお世話になったことがありました。西洋薬では対応しにくい「なんとなく調子が悪い」に応えるのが漢方で、高齢化が進む日本では、医療現場での使用がさらに広がっていく分野だと感じています。

投資は数字で判断すべきものですが、「自分が実感を持てる商品を作っている会社」を持つのは、長く保有する上で意外と大事だと思っています。株価が下がった時に「それでもこの会社の製品は必要とされ続ける」と思えるかどうか。私にとってツムラは、その安心感がある銘柄です。

⚠️ 押さえておきたいリスク

  • 今期は経常利益・純利益ともに減益予想:営業利益は増益見通しですが、経常利益は11.3%減、純利益は6.8%減の計画です。人件費増加や副原料・資材コストの上昇が影響します。
  • 原料生薬の調達リスク:生薬は農作物です。天候不順や産地の情勢によって、調達価格や供給量が変動します。中国への依存度が高い点も、地政学リスクとして意識しておく必要があります。
  • 薬価改定:医療用医薬品は国が価格を決めるため、薬価引き下げは収益の直接的な逆風になります。
  • 中国事業の不確実性:成長の柱である中国事業は、現地の経済環境や規制の影響を受けます。
  • DOEでも減配リスクはゼロではない:大きな赤字で株主資本そのものが傷めば、DOE基準の配当額も下がり得ます。「安定しやすい」と「絶対に減らない」は別物です。

📊 配当100万円への進捗

このブログの目標は年間配当100万円の達成です。今回の購入で、年間配当金(税引前・予想)は160,615円になりました。

🎯 目標達成率:16.1%

16.1%

160,615円 / 1,000,000円

前日の160,457円から158円の積み増し。16万円を超えてからは、また1日100円〜200円ずつの地道な積み上げに戻ります。増配ラッシュの追い風が吹いた先週とは対照的ですが、こちらが本来のペースです。次の目標は年間配当17万円。あと9,385円、焦らず積み上げていきます。

✏️ まとめ

📝 投資262日目のポイント

  • ツムラ(4540)を1株購入し、保有株数は3株に(YOC約4.29%)
  • 今期は経常利益11.3%減・純利益6.8%減の予想でも、配当は147円→158円へ増配
  • その理由はDOE3.6%という「株主資本」を基準にした配当方針
  • 配当方針は3類型:①累進配当②配当性向連動③DOE連動
  • タイプが分かれば、決算のどこを見ればいいかが分かる
  • 年間配当は160,615円(達成率16.1%)、次の目標は17万円

「減益なのに増配」の裏側には、必ず仕組みがあります。数字の理由を一つずつ理解していくのが、この連載のいちばんの楽しみです。次回もどの銘柄を購入したかご報告していきますので、ぜひまた覗きに来てください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

🔗 関連リンク

株式会社ツムラ 公式サイト
ツムラ IR情報(株主・投資家の皆さまへ)
IR BANK:ツムラ(4540)業績・配当推移

※本記事は個人の投資記録・情報共有を目的としたものであり、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。配当金額・利回り・業績数値は執筆時点の予想・情報であり、今後変更される可能性があります。

2024年の新NISAから株投資を開始した56歳の会社員。
毎日必ず1株以上の日本高配当株を購入して、株投資の初心者が日々成長して配当金100万円/年を目指しています。
株投資で今まで知らなかった企業の情報と日々の株を購入した成果を皆さんに伝えていきたいと思います。

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